樹下に居て天思う音梅雨に入る 幻椏
「頭上を覆う緑を打つ雨音に、梅雨入りを思い、その『天』を思う。」 との句評と共に、金子兜太選首席を頂いた。1日の銀遊句会に続き朝日俳壇と、思えば初めての連続首席入選である。只々、言葉通りに有難い。
私にとって、樹の下は特別な場所である。様々にもの思い、時に癒され、力をもらう。樹下に居て俳句も頂く。この句を首席に御取頂いた事は、だから、特別に嬉しい事なのである。
「青時雨」、と言う美しい季語がある。「青葉のころ、木々に降りたまった雨が、木の下を通りかかるとばさりと落ちる事。青葉時雨」 を言う夏の季語である。この状況も良く経験する。
青梅雨や樹下は白雨となりにけり 昔の我が句を、ふと思い出した。
これで81句目、今年5句目の入選を頂いた。私は、朝日俳壇入選に励まされている。