明日が新聞休刊日を知らず、尚且つ遅い朝だったので朝日俳壇入選を知ったのは、昼前になっていた。
朝顔の青霜月の色として 幻椏
長谷川櫂選8席の入選である。我が句柄からして長谷川櫂に取られる事は無いと思っていたので、吃驚である。勿論初入選で、この事が嬉しい。幸いにも2011年は、これで8句目の入選となったが、例年と違って4句が金子先生、3句が大串先生、そして今回である。我が俳句に、微妙な変化が起きているのかも知れない。
この句は、11月の秩父吟行の折に得た句であるが、本来朝顔は秋の季語である。また、7月6.7.8日の3日間、東京入谷の鬼子母神の縁日に立つ朝顔市は、7月という事で夏の季語になる。この記憶が強く、夏の花と思うのだが、実際は花期が長くて、初冬に入っても元気に朝顔が咲いている。秩父の黄落の側で、朝顔が咲いていた。その花の青が、強烈に印象的だったのである。初冬に咲く朝顔の青は、明らかに夏、秋の花の色とは違う。いや、変わらなく在るのだろうが、背景と空気が違う。この差を詠みたいと思ったのである。
当日、この句を孫歩さんが主席に御取り下さり、大層褒めて下さった。早速、今日の報告と御礼の電話を入れさせて頂いた。