18日の金曜日、熊谷ロータリークラブの例会場で先輩から、「今日は句会だろう。」と声を掛けられた。意外な方からの御声掛けだったので、いささか逡巡したが、私は銀遊句会が夜開催される事をすっかり放念していた。改めて確認すると、座主は典女さん、兼題は「門」、銀座風月堂の入るビルの8階を会場に6時30分開会である事を思い出した。かの先輩は俳句を為さらないが、典女さんのスキーのコーチと言う事を知っていたので、成る程と納得。それから慌てて出席の準備に掛かり、兼題の「門」を3句捻って出掛けたのである。
寒月をのぞかせて柊の門がある
祖父(おおちち)
や冠木門の松飾 草子
凍蝶に行方委ねて門違い
門松や千九百八十円のミニ正月 黙去子
懐かしき門をくぐりて里年賀
門番も居眠りしたる冬古城 桃
真四角に座る門松疲れずや
冴ゆる夜影二つあり阿吽の門 逮歩
門に入る龍に成りたし巳でなくて
門松を求めることなく年明くる 翌桧
家々に門飾りもなき若き街
妻問いの門辺に立てば寒の月 季楽
門より入るエッシャーの初夢出口無し
門礼(かどれい)
を詫びて急がん犬の餌 幻椏
座主の典女さんが急用の為御欠席、急遽座主代行を翌檜さんが引き受けて下さった。常連の丹水さん、孫歩さんも欠席で、2013年の新春句会は淋しいスタートと成ったが、難しい兼題「門」に対してなかなかの秀句が揃った。
我が句 「門より入るエッシャーの・・」 が季楽・逮歩さんが首席に御取り下さり6点、同じく草子さんの 「寒月をのぞかせて・・」 を幻椏・黙去子さんが首席とし6点獲得。座主代行の翌檜さんの裁定で、我が句に首席を頂いた。
首席、次席に送られる座主からのプレゼントは事前に典女さんから翌桧さんに届いていた。今年話題のNHK大河ドラマ「八重の桜」にちなんだ 会津振り子 を頂いた。典女さん、感謝です。