「天童の家」今野さんの畑の啓翁桜が咲いた、とのブログを拝見した。毎年正月に室で育てた啓翁桜を御贈り頂き、ひと足早い春を楽しませて頂いているのだが、地の啓翁桜は今が季節なのかと改めて思う。染井吉野はまだ咲いておらず一歩早い啓翁桜が嬉しい、と仰っていた。
我が家では、最後の桜が咲いている。里桜である。自然品種では無く、人の手で作出された改良品種群の総称と言う。「おおしまざくら」を母種とする品種で、現在でも300種以上の里桜があると聞くからこの桜にも、きっといわく因縁の名前があったかも知れない。
山桜の変種である大島桜なら、大樹に成って良いのだが、植えた場所が悪かったのか中々大きくならない。この事実に加え遅咲きと先端が深く切れ込んだ花弁の特徴から、特別な里桜の雰囲気がある。不遜にも思いきって命名し、我が庭の名を冠して 「椏苑桜」 と呼んでみようか・・・などと思っている。