新年号手も出ぬ内に次号出る
今日は、小正月だと言う。あっという間に今年も半月が過ぎた。定期購読の雑誌は、目も通さぬ内に、次から次へと送られて来る。俳句雑誌に至っては、携帯する鞄の中に未だ11月号を持ち歩いている。只々、我が怠慢と倦怠を思う日々である。
我社の新年会は1月10日と決めて在り、多くの御来賓、協力業者・時和会の会員皆様の御出席を賜り、無事終了した。7日を以って松の内を終わらせるところが多い様だが、新年会を済ませたこの連休に正月飾りと鏡餅を上げ、今日門松を撤去した。これで正月気分は一掃された。
こ餅、こごめ餅を御存知だろうか。こごめとは糏と書くのだろう。米粉を混ぜて搗く餅で、粘り気が無く独特の舌触りで、雑煮の汁に良く絡むと妣の実家では、必ずこのこ餅を搗いてくれる。この正月も叔母から頂いて来た。この切り餅を、そのまま焼いて頂くのも美味い。売られている黴難い餅と違って、簡単に黴が生えてしまう。厚みのある延し餅だから、表裏の乾燥具合の差で歪む。こ餅に黴を見つけて、早い内にとその黴を包丁で削いだ。凸面は容易に済んだが凹面は難しい。良く切れる包丁だったので、何と不注意にも黴た餅と一緒に左手小指の先をすっかり削いでしまった。正月早々の災難に、皮膚の再生までどれ程の時間が必要なのかさえ、判らない。消毒もせず自然治癒力で直すと言う最新の傷専用のバンドエイドを貼っているのだが、貼り替える度に確認する傷口に、大した変化は無い。正月気分は一掃されながらも、正月の災難は長く尾を引きそうである。