今日で4月が終わる。29日は昭和の日で、良き昭和の時代を回顧する番組がラジオもテレビも沢山組まれていた。
「弥生尽」と言う季語がある。旧暦3月の晦日、春の終わりの日を言う。今日30日は、旧暦3月12日で、今年の弥生尽は5月17日の様である。月に尽を付ける季語にもう一つ、九月尽がある。三月尽と九月尽だけが許されて季語としてあるのは、それぞれ春を、秋の終わりを惜しむ気持が有ればこそと言える。だから、月の終わりに尽を付けてその月の晦日を言う事は、はばからなくてはならない。が、新暦に暮らす私達の気分は、「四月尽」が月の季感にはぴったりなのだが・・・。
牡丹は、一株を残して全て開花した。すでに散り始めた花を摘まんでいると、ふと斬首の気分がよぎる。華麗な「華」への敬意と、来年への慈愛なのである、が。
華なれば時来て牡丹斬首とす
幻椏
熊谷の最高気温は、23日から25度を超える夏日が続き、28日は31度の真夏日となった。この高い気温に、季節は強く押し込まれている。紫蘭は花開き、毎年結婚記念日の5月5日にピークを迎える大盃の花が、すでに満開である。
我が椏苑の花達も、温暖化の進む今を敏感に感じているのかも知れない。