熊谷市内に在るリゾート・コンベンション 「ホテル・ヘリティジ」 でこの23日から25日まで、金子兜太先生主宰の結社 「
海程」 の全国大会が開催されている。
今日、数多ある結社の中でも歴史と多くの会員を抱える組織として、俳句界の中でも強力な位相を抱えて来た「海程」である。全国から、外国からも、200名を越える大勢の俳人が参加されている。私は、何処の結社にも所属しないまま今日に至っているのだが、金子先生の御承諾を頂いて23日の午後、第1次句会をオブザーブさせて頂いた。
事前に投句された400句を越える句から特別選者5名の方の選句と好評、続いて金子兜太主宰の選句と講評と、私は、経験の無い貴重な状況を体験する事が出来た。 理解しがたい難しい句を、特別選者5名の方、金子先生が読み解き、如何に講評為さるか、スリリングな時間を堪能させて頂いたのである。
そして今朝、朝日俳壇・金子兜太選、次席に我が句を御取り頂いていた。
春宵に棒抱くがごと青き時 幻椏
「春宵一っ時の虚無」 と金子先生の句評である。
私は、兼題を頂き、イマジネーションの中で俳句を詠む事が出来ない。極めて観念的な想念も、実際の経験に直面する事からの触発を得ない限り詠めないのだ。即物とでも言うのだろうか、私の片言を金子先生は、たまたま虚無と御受け留め下さった。有り難い事だと思うのである。