極めて月並みな感慨だが、時間の立つのは早いものである。今日は6月30日、夏越の大祓いの神事が高城神社で執り行われた。
私にとっては珍しい事なのだが、30分程早めに会場に着いた。町内鳶の方々が神事の最終的なセッティングをしていた。鳥居に茅の輪を括り付け、祭壇をセットし、最後に会場を掃き清める。鳶を仕事師と呼ぶが、まさに仕事師の仕事である。
祭主の大祓い、祝詞奏上の後に茅の輪を8の字を描くように3回潜り、半年の穢れを落として、その後改めて本殿に参拝した。
高城神社では、夏越の大祓いを胎内くぐりと言う。子供の時から「たいないくぐり」と呼んで来たので胎内くぐりの意味も判らぬままに、単に祭事の名称と了解していたのだが、私には身体的な行為を抽象的に神事に結び付ける思念を発想出来ないと、今年は事の外強く思っている。その意味でも、今日の夏越の大祓いは、様々に思索をしながら新鮮な気分で参加をさせて頂いたのである。
神事が終了する頃には、参道の両側を露天商が埋め尽くし、祭りの風景は大方完成していた。