熊谷は夏本番、連日の猛暑が続いている。
我が椏苑は、途絶える事のない蝉時雨である。庭には沢山の蝉穴が見られ、踏み固められた硬い表土にもその穴を見る事が出来る。土に潜って数年、幼虫は長い口吻を木の根にさしこみ、道管より樹液を吸って成長すると言うが、そんな気配のない乾いた地面の蝉穴を見ると、長い地下生活の不思議を思わざるを得ない。
昨日、7日が立秋だった。相変わらずの暑さながら、蝉時雨の中につくつく法師の鳴き声を聞く。休日のルーティンワークをしなが気が付いた。今年は暦の上の秋、立秋につくつく法師の初鳴きが重なった。これもまた、暦の偶然、季節の不思議を感じさせられたのである。