思えば宇宙船地球号と言う楽天的な地球観から、情報技術の脅威的な敷衍の中でグローバリズムは瞬く間に異次元の暴力を獲得し、取り込まれ取り残された衆愚は、分断・不寛容・対立を煽られて来ました。
術も無く時を齢に積む我が老いの収縮感に似て、「脱真実」も「もう一つの事実」もリアルとする時代の中で、「私も」と言う流れは、「私は」と言えぬままに、ささやかな自我の主張さえ放念せざるを得ない今日、と思えてなりません。
「福は内 鬼は外 福は内 鬼は外」
今年古希を迎える私は、賀状に十円切手を貼らなければならない節分状の不条理とともに、今に追いつけず居ります。とは言え、三人の孫の成長に目を見張り、家族皆仲良く居る事を有難いと思うのです。
2018年2月3日 時田芳文