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「似而非なるモノ」と共に真贋について考えていた。ふと31年前、1976年7月に書いた「真贋近々雑感」なる一文を思い出し再読した。30年余の時間の経過と時代背景の違いを感じながらも、私の価値観に大きな変化の無い事を確認する。そこでこの、我が拙文をここに再録する事を、御容赦頂きたい。
真贋近々雑感 ー我がキッチュ論ー 二つの対立した事象を論じ合う事は、愉快な事です。論じ合うほどの対立した事象は、それぞれにそれなりの論理と状況を持っているはずですから、そのどちら側に自分を置いているかという明確な認識さえあれば、少なからずこの種の議論には容易に参加出来る訳です。本音と建前、古くは晴と褻などと言う対立した二つの事象は、何時の時代にも語られ論じられましたし、又、これからも語られ論じられるでしょう。 話の飛躍を許されるなら、日本人と言うものは昔から白と黒、善と悪、右と左と言うような極端な二元論が好きなようです。「ひかえおろうー、ここのおわせられるは云々・・・・」と葵の御紋を振りかざす事により、全ての状況の激しい飛躍と短絡から、ただの老人が絶対善に昇華し得るところで水戸黄門は大人気のようですし、背中の桜吹雪は明らかに一件落着な訳です。 「ほんもの」と「にせもの」、極ありふれた対立概念でありながら不思議と絶対的な響きが無く情緒的です。自己の本物性を主張するなら「本当のほんまもん」などと、くどく自己規定しなくては成らないほどです。本物と贋物は、確かな対立概念でありながら、明確に二元化出来ないところに、言い換えれば多くの人の許容力の中で、本物が善で贋物が悪という短絡が必ずしも善ではないところに、面白さがあるようです。逆の言い方をすれば、本物が善で、贋物が悪だという短絡を自分の許容力下に収めるところから、思わぬ視点の獲得があると言えます。 テレビ文化に侵された低俗な次元できり語れない事を恥じずに、またまた話を飛躍させますと、『シャバダバダー、イエイ』 というスキャットの後「ワカンネーだろうな・・」 という文句に、快さと可笑しさを感じていたのですが、この支離滅裂な時代に少数の本物性を自己主張するためには「ワカンネーだろうな・・」 と最後に開き直るきり手段が無い本物さが、滑稽だったのです。が、最近贋物派のたった一言で、この「ワカンネーだろうな・・」 の名文句も色褪せてしまいました。本物、あるいは絶体に向けて、明石家さんまの「不思議だなあ・・」 と言う一言が、本物と贋物の位相を逆転させるほどの強力な確かさを以って機能してしまったのです。まさに贋物の鷹揚さが何よりも本物だったのです。 これも少し前、キッチ或いはキッチュという言葉が流行りました。本来、如何物、贋物等の意味あいなのですが、破廉恥という単語が本来の意味を超えて「ハレンチ」という全く新しい美意識を獲得した事に似ています。日本で最もキッチュなものは銭湯のペンキ絵と言われています。最近はほとんどの家庭が内風呂を持ち、銭湯に行く事じたいなんとも非日常的なのですが、銭湯のペンキ絵と言うと、なんとも鮮やかなイメージで意識出来るものです。白く雪の被った富士山を背景に白帆の船と白い波、緑の松と青い島と、まるで絵葉書の様なイメージを思い浮かべたのでは無いでしょうか。富士山で無ければ松島か天の橋立などと、なんとも内なる「美しい日本」の風景を思い浮かべたのに違い無いのです。絵葉書の自然は、自然の風景に比べれば贋物以外の何ものでもないのだけれど、確かなリアリィティーがあるのも事実です。つまつ「自然が美しい」と言う事実から「美しい自然」と言う逆転のリアリティーがあるのです。この極みが銭湯のペンキ絵です。私達のイメージした銭湯のペンキ絵は、私達の内なる美しい日本の風景そのものなのかも知れません。この世に存在しない曖昧な風景は、美しい日本の風景と言う内なる意識と重なり、増幅しながら、明確なイメージを私達の奥深くに焼き付けるのです。一切の理屈を抜きにしても銭湯と言う情況の中では、ポッティチェルリやコローの名画に比して真に存在している事は真実なのです。 同様な現象事象は、この世の中に良く見られます。一つの視点と意識さえあれば、俗物、如何物、贋物とされていたものが、本物と言う市民権を持ち得ることもありうるのです。(勿論その逆も同様なのですが) 渋滞した国道では映画の様には行かないまでもイルミネーションとペンキ絵で満艦飾にデコレートしたトラックなども新しい美意識ですし、ポスター、広告塔や看板、駄菓子屋に並ぶ土着の商品等などアノニマスなもの故に、興味あるものが限りなく私達の周りには在るものです。 キッチュという逆転の美意識を自分の生き様に投射しよう、などと大それた事を考えて見るのも悪くないものです。少なからぬ内なる混乱と均衡の後には、新しい世界が開けているはずです。しかし、これは単なる方法論ですから単にこのプログラムを通過すれば良いという事には成りません。自分をどれ程本物或いは贋物と規定出来るか、本物贋物が故に定まらない視点をどの様に明確にコントロール出来るか、まさに生き様以外の何ものでもないと思うのです。 最後に、「私は何時も贋物で居たい。何故なら本物は本物できり無いが、贋物は本物を越える事が出来るかも知れないから・・」 という横尾忠則の名台詞を以って、この水戸黄門的飛躍と短絡の論を終わらせたいと思います。 ( 1976年7月 熊谷JCニュース ) 水戸黄門は本当に長寿番組である事、少なからずJCニュースには稚拙ながらも毎月このこうな文章が載っていた事に驚きながら、「似而非なるモノ」と真贋の論は基本的に議論の領域が異なる事を確りと認識しなくては成らないと思う。 時代は、貧相に成っている。
by tgenna
| 2007-08-22 10:26
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