今朝、我が家の裏を流れる成田用水路の老朽化に伴う改修工事を前に、川添住民をはじめとするボランティアの方々の参加を頂き、そこに生息する蜆や水草を緊急非難させる為の採取を行った。
毎年「川沿い作品展」を行っている川添住民の方々を中心に、補修工事に際して出来る限り環境や景観に配慮した工事をお願いする為、2005年8月に要望書を提出した。以後この小さな運動を続け、今回要望を取り入れる形の改修工事になった。出来る限り現在の景観を残しながら用水の補強強化を行うと共に、水路の底に深み(幅1メートル長さ4メートル深さ30センチ)を15箇所設置頂けると言う。私も、出来る所での協力をさせて頂いて来たので、民意を取り込んだ計画に対し嬉しく思っている。この夏2期目の当選を果たした上田知事のメインテーマ 「河川の評価と再考」 のプログラムが、まずは小さな用水、小さな地域住民の活動を確り汲み取って頂けた事に 大いなる価値がある、と 思っている。街は住民自らが作り出す、そう言う力を評価し、応援する事が行政の本来のあり方であり、この当たり前でいながら稀有な事業が、ここで実現して行くのである。
水草は、絶滅危惧種にも指定されているササバモである。夏場、用水の水が増えると数メートルも茎が伸び ゆらゆらゆれる光景は私達川添住民にとっては見慣れた風景である。絶滅危惧種と聞くと にわかに納得できないのだが、当たり前と思われる様々のものが何時の間にか消え行く運命を背負う恐ろしさを、思わずにいられない。堆積した砂の中から越冬芽を慎重に掘り出し、避難させ、改めて工事終了後に戻そうと言うのである。工事はこの11月から来年3月までと言う。春に再移植、夏にはゆらゆらと揺らめくササバモの姿を見たいと祈念しながらの作業であった。