今年最後の銀遊句会が、昨夜銀座で行われた。評判の宝くじの売店は列を成し、イルミネーションで飾られた通りは人で溢れていた。私は師走の慌ただしさの中、重ねて叔父の合同葬の準備等に追いまくられる中、忙中閑そのままに楽しく嬉しい時間を頂いた。流石にこの時期だからだろうか、欠席の方が多く、出席者は書記の芙蓉さんを含め7人、遅れて投句は無しでと和さんも駆け付けて下さった。
暖かくも厳しい句評合戦を、何時もながら大いに楽しませて頂いた。今回嬉しくも、この所押しまくられていた男性陣、黙去子さんと私が首席と次席の栄に浴し、辛うじて面目を保ち今年を終えることが出来た。以下、句会の秀句である。
河豚鍋や火すこし弱めよひと未だ来ず
細き手が埋み火おこして夜は深し 黙去子
火桶抱く清少納言のくさめかな
落葉荒立ち炎の人の色をなす 遊水
戦火もち種となしたる炉の平和 芙蓉
サーファーの暖には足らぬ焚火かな
焚火隊寡黙が似合う人ばかり 梯子
涸沢に降り立つ火の鳥ななかまど
囲炉裏火に岩魚炙りてかっぽ酒 季楽
白菜粥埋火(うずみび)
に炊く夜長かな 草子
胸底の火種たやすまじ年の暮れ 典女
典女さんは、俳句のみファックスで参加、私の句は
水色の地球火と血の色沈め
火事四方のサイレン夢に白き朝
冬紅葉火の燃え尽きて下枝(しずえ)
かな 幻椏
黙去子さんの河豚鍋や・・が7点、遊水さんの火桶・・・が7点、我が水色の・・が6点獲得。遊水さんは座主をお勤め頂いたので、辞退。そこで幻椏が次席と成った。私は今週、朝日俳壇入選と銀遊句会の次席と、嬉しい栄誉を2つも頂いた。文字通り、
有り難い事である。