屋上ビオトープも日毎に秋色を増して行く。
この季節ビオトープの花の数も少なくなって来るが、早い時期に野から移植した関東嫁菜・背高泡立ち草が、律儀に花を咲かせてくれる。
関東嫁菜は、西日本に分布する嫁菜と区別する為に関東の名を冠にしている。嫁菜の春の若芽は摘んで食用にするそうだが、関東嫁菜は残念ながら食べる事は無い。可憐な野菊であり、私の好きな花の一つである。環境によっては多くの花を付ける様だが、我が家の関東嫁菜は1輪の花で、愛おしさも格別である。
背高泡立ち草は帰化植物である。
傾れ込み越境背高泡立草 幻椏
ある時を機に、一番の日本の秋の花になった。空き地や荒地、畦道に沢山目にする。昔、友人の開店祝いにこの背高泡立ち草を大量に摘み、大きな花束を作って持って来た人が居た。意表を突かれたその花束に酷く感動した事を思い出す。
そして、藍の花。
蓼科藍青淵の庭に赤まんま 幻椏
昨年、藍の種を屋上に蒔いた。赤まんまと言われる犬蓼も咲くが、今年は藍の花が咲いてくれた。渋沢栄一の雅号を青淵と言い、その生家を訪れた時、藍の花が咲いていた。藍が蓼科だと言う事を知らずに居た私は、自分の無知を恥じたものである。