6日、時和会の総会で恒例の砂川肇先生の講演を拝聴した。今回、「21世紀企業の営み」 との演題で、関係するトヨタやKDDIと言う大企業の今、そしてトレンドスッポターとしての最新の世界情報を駆使して、我々地域工務店への厳しくも温かい励ましを語って頂いた。
基本的に、19世紀は「規模の経済」、「20世紀は効率の経済」、そして「21世紀は考え方・思想の経済」へと明確にシフトしていると言う論であり、砂川氏プロデュースによる「20世紀に自動車産業の繁栄を支えた諸条件が
すべからく崩壊した」 と豊田章夫次期社長に語らせた言葉を紹介しながら、思想をビジネスに変換するとはどう言う事かを、事例を交えて丁寧にお話頂いた。
1時間を越える講演の全てをドキュメントしたいところだが、「ユニバーサルデザイン・ユビキタス・アンヴィエント」と日本語にならないキーワードが乱舞する今日的情況ながらも結論は、「本業を営む」 と言うことに尽きると理解した。「営む」とは、怠らず行なう事であり、本業とは何か、此処に思想が大きく関わって来ると言う事である。私がこの御時勢、わざわざ伊香保温泉まで出向いて協力業者との関係性の強化と確認をする事の意味を、改めて講演を通して評価して下さったのである。今日、最終的に最も価値あるものは、顔の見える人間の良好な関係性に勝るものは無い、と私は思っている。
いみじくも、最速でワールドカップ出場を決めた岡田武史監督の新聞紙上の評価に、「『我々』と『それ以外』の間に線を引く」 と言う表現で、目的遂行の為に強力な集団を確立する監督独特の思想を紹介していた。
真に、今こそ我が社、そして時和会なのである。