アルボックスの勉強会は、第1水曜日。1976年の創業以来絶える事無く続いている。毎月、専門的な技術の情報交換が主に行なわれているが、昨夜の勉強会は、6月25日で寿退社の小島君の送別会を兼ねて、「サンタムール」でマナー講習会と言う食事会が開催された。小島君を送る為に、多くのメンバーが集まり盛大な会と成った。美味しいワインと料理、加えてマナー教室であるから、何とも充実した勉強会である。私は、小島君の隣席を頂き、楽しい時間になった。
「マナー」は英語から、「エチケット」はフランス語から取り入れられた言葉ながら、思うとその違いを明確に言い得ない。 辞書を引いてみると、「エチケット:礼儀作法。作法。マナー」「マナー:行儀作法。礼儀」と無愛想な程に大差は無い。 が、私達は、この微妙なニュアンスを使い分けている様にも思える。
「 エチケットは、他人への思いやりに基づく、行動の規範(Code)であり、良いマナーとは、この規範に則って生活しようとする人々の暖かい心、善意の表れ(Evidence)である。-エミリー・ポスト-」
加瀬英明氏は、「エチケットは、社交上の型、人づきあいをなめらかにするための常識的なルール・技術。一方、マナーは社交上の心、相手に対して自分が取るべき態度・処置。 たとえば、知人を見かけたら、挨拶をしに行くのがエチケット、相手が取り込んでいて、挨拶を交わすどころではない様子だったので、黙礼だけして、後できちんと挨拶をするのがマナー。 相手を喜ばせ相手に尽くすのが、マナーの出発点であるとともに終着点である。」 と言っている。また、「エチケットとは、自分でできる『事前』のマナー。マナーとは、事前から、予期されない事までを含む相手や場所に失礼のない行動、言動。」 と言うのもあった。
このように「エチケット」と「マナー」両方を使い、微妙な使い分けまでしているのは、日本の他にはあまり例がないと言う。が、こうして微妙なニュアンスを意識化する日本人の美意識を様々な部分で大切にしたいものでる。