今年も残り後10日となった。日々、時間はあっという間に過ぎて行く。
クリスマス前までに、と言う原稿依頼を受けてしまい、ここ一ヶ月重い気分が続いていた。御世話になった古い先輩への追悼文と言う難しいテーマは、自画像を描く難しさに似て、難儀をした。最初の10行を書くために、関りの歴史を確認し、多くの資料を引っ張り出して読み直し、何処までどう書き綴るかと言う距離感を見定めながら、既に亡き故人を追悼する文を綴る難しさしみじみと感じていたのである。出だしの10行をどうにか綴り、その勢いで一気に書き上げて、原稿を提出した。
過日、文化元年・1804年、佐原菊塢によって開園した向島百花園にお邪魔した。現在、百花園の茶店を経営する佐原滋元君は、佐原菊塢の末裔で、大学の同級生である。向島に住むもう一人の同級生中平君にもお声掛け頂き、大学卒業後50余年振りの邂逅を頂いた。
そしてまた、熊谷高校1年5組だった同級生のミニ同窓会にもお声掛けを頂き、これも60年近い時間を越えて御会いする事が出来た。
会い、語り合えば皆変わらず、有難い事に長い空白の時間は一気に埋まってしまうのだが・・・。
この処後期高齢者となった今、こうして青春時代を思い起こす機会を沢山に頂いている。
我が意識と現実の乖離を思う年の瀬である。