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過日、建築学会埼玉支所主催による 「秩父セメント第2工場」 の視察の機会を頂いた。東京工業大学谷口吉朗教授設計による工場建築は、建築に係わる者として憧れのビッグプロジェクトであり、2000年には文化遺産としてのモダニズム建築20選(DOCOMOMO 20 JAPAN)にも選ばれている。今回、多くの方々の御配慮により、この見学会を持つ事が出来た。 起工は、1954年11月。85.000坪の敷地に10.000坪の建築面積を持つ巨大な工場建築である。1956年4月にキルンの火入れ式が行われている。実質工期は9ヶ月、まさに突貫工事だったという。 工場事務室で担当役員様よりガイダンスを頂き、ヘルメットを被って工場見学をさせて頂いた。竣工から50余年を経過しているが、変わり無い美しさに先ずは感動した。時代の中で工場の機能は縮小されながらも、メンテナンスフリーの状態でこの美しさを保っている事に、驚嘆してしまう。建築家の美学が、隅々まで、褪せる事無く存在し続けているのである。 谷口は、「工場建設にあたって、先ず建築委員会が組織された。これは生産・機械・輸送・建設の各部門を集めたもので、秩父セメント会社の技術部が、その内の生産計画に当たった。機械部門はセメント生産機械で世界の評判の高いデンマークのスミス会社がその設計を担当し、輸送部門に秩父鉄道が参加した。建設部門は基本設計と実施設計にわかれ、総合の基本設計を小生が練り、実施設計と管理に日建設計工務株式会社が当たった。しかし、各部門は常に共同協議によって計画が具体的に進められた。」 「私はこの工場の設計に関係する事を得て、いろんな経験を得たが、特にデンマークの技術者達の強い責任感と堅実な仕事振りに多大な影響を得た。同時に工場建築と言うものが技術的な協力と共に、その共同が理想実現に強い力となる事を痛感した。 昔の人々は力を合わせて美しい寺院を築いた。それには当時の技術が終結している。同時にその建築には当時の建設的な良心がこもっている。そのために美しい感銘を後世の人に与えるのであろう。しかし、現代はすでに宗教の時代ではなく、機械の時代である。したがってその機械の建築、すなわち工場のために現代人は、現代の技術をそれに結集すると同時に、建築的良心をそれに打ち込む必要があろう。そんな意気込みでこの工場の建設には、生産・機械・建設・施工の人々が力を合わせた事は、この上ない嬉しい事であった。だから、このセメント工場の建築はそれらの人々が奏でるセメント・シンフォニーだと言いえるかもしれない。」(新建築1956・10月号 セメント・シンフォニー 谷口吉朗) 谷口が 「宗教の時代ではなく、機械の時代である」 と言ってから高々50年、既に「経済の時代」 と言うことか。共同はもはや死語となりつつあり、建設的な良心などと言おうものなら時代錯誤と笑われる。設計事務所の選択は、入札で予定価格の50パーセント、効率を上げるために、同じ図面で建設予定地に当てはめれば良しとする。当然、設計者責任としての工事管理は無い。施工者選択も、如何に良質な公共財を建設する能力を持つ建設業者を選ぶかと言う事から、工事最低価格を狙い、クリアーした業者に落札する。発注側に立つ担当者の精一杯の管理を頂きながらも、愛情も工夫も苦悩も無い設計者の図面の管理には、おのずと限界がある。 こんな日常を生きる地方工務店の親父には、巨大なシステムを内在する秩父セメント第2工場のコーディネーターとしてのゆるぎない信念、建築家の良心と美学を、個の責任として貫き通した谷口吉朗の夢のような建築群を見学して、只々感激・感動するばかりだったのである。
by tgenna
| 2012-10-15 13:18
| 建築
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