都議選の「自民惨敗 過去最低」と言う1面大見出し、下段には「藤井4段、連勝29で止まる・プロ初黒星」と、勝者よりも敗者に支点の置かれた活字が踊る7月3日の朝日俳壇に、我が句が6席で入選をしていた。
極めて健康でここ数年医者に掛かる事も無かったと言う妻が、昨日から風邪を引き高熱を出て寝込んでいる。そんな事で、今朝は早い動き出しになった。幸い、後輩からの入選を知らせるメールもあり、新聞をピックアップして早くに確認する事が出来た。金子兜太選10句の大方が知る人の名で、その内の一人になれた事を有難く思っている。
ビル風に燕のごとき黒揚羽 幻椏
過日、さいたま市新都心の超高層ビル群を歩いていた時に目にしたシーンである。ビル風は、時代がもたらした人為的な風で、特にその日は強風だったので、いささか不快の念を覚えていた。本来ひらひらと優雅に舞う蝶が、ビル風に弄ばれて蝶の飛行速度を超えて流されていた。鋭利な翼を持つ燕の様な飛翔に、一瞬どきりとした。そして、何でこんな超高層ビル群に揚羽蝶が・・、とその身を思ったのである。
2000年から朝日俳壇への投句を始め17年と6か月、今回で130回目の入選となった。私のラッキーナンバーである13の10倍、私にとっては一区切りと思う入選になった。この頃俳句脳が機能せず、空欄の多い我が句帳であるが、私にとっての俳句、私らしい俳句とは・・を改めて考え、次に進みたいと念じている。