本日、我が母校でもある市立熊谷西小学校の学校評議委員会が開催された。水庭校長先生から学校の現況報告を受け、後に授業参観をさせて頂いた。評議委員の中では私が飛び抜けて年寄りであり、実のところ年に何度かの委員会に出席する度に申し訳無くも、見るもの聞くものが新鮮で、小学校の評議委員の責務を果たしていない。若い先生方の熱心な授業風景にも好感を持てたし、生徒数の減少に伴い空いた教室は様々な今日的活動に供され、私の知らない教育世界の広がりに驚かされるのである。
実は、この週末に大変お世話に成った我が恩師の御逝去のお知らせを頂いた。私が4年生の時、中学から初めて小学校へ御移動になられて私達の担任になられた若林悦子先生である。すでに60年も前の事であるが、始業式の朝の元気で優しく、きりりとした先生の表情を今でも鮮明に記憶している。卒業後も長く、深い御縁を頂き、長じて私は先生の御自宅の設計をさせて頂くと言う機会まで賜っている。その住宅が「住宅建築」と言う専門誌で取り上げられ掲載された事を大層喜んで下さったお顔も忘れない。和風建築ながら路地空間や土間を持つと言う極めてラジカルな計画であったのだが、それを大いに褒めて下さり、その後の私の力として下さったのである。私の妣とは一つ違いの同世代であり、享年92歳と言う。聞けば、私の妣の命日12月15日と同じ日に御逝去なされている。この偶然が必然に思える程に、私には有難い。
長い間、大変お世話に成りました。心からの御冥福を御祈り申し上げます。