今朝方、大野先生の御子息より御電話を頂き、御逝去の報を聞く。早速弔問に御邪魔し、先生に御会いする事が出来た。御命日は3月1日、98歳と言う。
金子先生の一周忌を終えて間も無く、追う様に逝かれてしまった。両巨匠の御自宅は道を挟んで在り、大野先生の御世話で金子先生が熊谷に移住して来たのである。爾来、「風の様な御付き合い」を続けていらしたという。
このところ御体調を崩され御会いする事も叶わなかったのだが、改めて寂しさが募る。1年余で大変お世話になった偉大な御二人を送る事になってしまった。
先生との御縁は古く、大野家とは祖父の代から御付き合いが始まり、父が先生の住宅を設計、同窓同い年の御子息の住宅は私が担当した。特に先生と父の交流は深く、多くの代表作を頂いている。
私も学生時代、盛んに油絵を描いていた時には、沢山の励ましを頂いた事を思い出す。
現在、我が家には5点の先生の絵が壁に飾られている。ネットで先生の作品を調べていたらその内の1点が出ていた。点描画法へ移行するメルクマールとなった作品だという。先生の個展、回顧展等の企画展には必ず先生からお声が掛かり、会場に飾られた作品である。
心からの御冥福を御祈り申し上げます。