2日、息子家族が伊勢神宮に初参り。今年の絵馬を受けて来た。
12年前の絵馬は寄り添う黒い親子の鼠だった。今年は、恋を語る若い鼠か、夫婦鼠か、緊張高まる対峙する雄鼠か、この曖昧な位相が今日的なのかも知れない。
この正月、エンパシー「empathy」と言う言葉を知り、意識した。感情移入、人の気持ちを思いやる事と訳され、他人の感情や経験を理解する能力を言うと言う。近い言葉にシンパシー「sympathy」があるが、これは他人と感情を共することをいい、エンパシーは、他人と自分を同一視することなく、他人の心情をくむことをさす。思えば私が業とする住宅設計は、まさにこの能力が基本であり、この能力が遺憾無く発揮されれば、クライアントに大きな満足を提供出来るのだが、充分にその能力を持ち合わせていただろうか。計画・設計を超えて、日常生活における対人、対社会に対して不足は無いだろうか・・随分といい歳になった6度目の年男は、その能力を持ち得ているのだろうか、と反省するばかりなのである。