緊急事態宣言解除が、39の県で5月31日を待たず発表された。コロナウイルスによるフリーズド状態からいささかなりとも出口を模索する動きが出て来たとはいえ、北海道、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、京都の8都道府県は、緊急事態措置を実施すべき区域として当然に緊急事態宣言の継続が告げられた。
自粛要請の中、人との接触を禁じられる事が何よりも辛い。人間は、群れを作る事でホモ・サピエンスとしての進化を遂げて来た。濃厚接触を重ねる中で知恵を生み、我々が有る。その根源的な接触を封印されてしまうのだから、苛立つし悲しい。人間は群れる事で文化を生み、文明を創り上げて来た。ホモ・ルーデンスとは、遊ぶ人を意味し、人は人との濃厚接触の中でその創造性を最大化して来た。
テレ・ワークやリモート・ワークという技術によるコミュニケーションも、あくまで疑似接触で、群れる事から直接交換する情報量とはディメンションが違う、はずである。
こうして「新しい日常」が作られて行く。ホモ・ルーデンスとして、この非日常の先に、どう日常を構築し、日常化して行くのだろう、と思う。
どうにも変わり様の無い私達とは異次元の、新たに変容した「コロナ世代」とでもいう新世代が登場するのかもしれない。