過日、赤坂プリンスホテルでのパーティーの帰り、折原新王子と神宮前3丁目交差点そばの「キャロンドウル」に久振りにお邪魔した。初めてこの店を紹介頂いたのが1980年6月10日であるから、すでに四半世紀を超える歴史を刻んで来た事に成る。オーナー美紀坊の設計によるモダンデザインのこの店も、殆んど変わる事無く時を貯め、美しくも異次元の落ち着きを獲得して居る。建築家白江龍三氏と待ち合わせ参加頂き、店長小林君と5人でデザイン、サッカー、映画の話などに華が咲いた。あの有名な喜劇俳優と共演したアナベラ・シオラと言う女優がものすごく魅力的で、あの俳優は、えーと、あれとこれに出ていた、えーと・・・、という具合に全員認識しながら名前が出てこない一過性全健忘症に27年の歴史を感じるね、という事に成った。楽しい時間を過ごし、店を出て間も無く、オーナーの美紀坊から携帯に「思い出した、ロビン・ウイリアムス」と安堵の報告があった。
当たり前に覚えている名前が突然鍵を掛けたように思い出せない、仕方ないからその話を封印して次へという事がしばしば起こる歳に成ってしまった。ロビン・ウイリアムスもアナベラ・シオラも忘れるはずも無いと思っていても、何時か又記憶にロックが掛けられてしまうかも知れない。
今朝、折原新王子からお礼のメールと共にアナベラ・シオラの情報が添付されて来た。私の見た映画は「奇蹟の輝き」で、その中の彼女が魅力的だった。新王子の配慮に感謝しながら、久振りにアナベラ・シオラに会う事が出来た。魅力的だったと鮮烈に記憶しながら、容貌はすでに朧であったのだが、こんな女優さんだったのだと思い出す。折原君、ありがとう。
そして、何よりもIT社会と言う時代を改めて教えて頂いた思いである。