「考妣」 言う言葉がある。「こうひ」 と読み、考は亡くなった父 妣は同じく亡くなった母を意味する。母の急逝、そして追う様に逝った父を、考妣と言う漢字を通して意識する事が多い。すでに無い不在の父母に対するある種のコンプレックスな我が思いを、「考妣」と言う言葉を知り、それを使う事で甘受して来た。 私のパソコンは、「はは」と入力すると「妣」に変換される様にセットされていて、妣という漢字はすでに私にとって身近な文字と成っている。
昨日、母の七回忌の法要をした。合わせて、1976年3月13日に交通事故で逝った弟芳明の三十三回忌も行った。身近な親族の方々にお集まり頂き ささやかな会であったが、母を、弟を思っていた。改めて、時の立つ速さに驚愕している。
妣は母に七回忌なる冬日和 幻椏