東京の桜開花宣言が今日にも出されると言う。我が家の桜は5種7本、緋寒桜、熊谷桜、桜桃桜、熊谷、そして里桜である。その内の3種が綺麗に咲いている。我が街の名前が冠された熊谷桜と熊谷の2種類を持っている人はそうは居ないと思う。これは熊谷桜ファン倶楽部会長で荒川塾塾頭・横田氏の御好意によるものである。
緋寒桜、熊谷桜、桜桃桜は、それぞれ早咲きで、染井吉野の開花の前に花が見られる。熊谷桜の早咲きが、先陣を切った熊谷次郎直実の名を頂く事に成ったらしい。蕾の時にすでに雌蕊が角のように出ているのが特徴で、八重で小ぶりの白い花である。
緋寒桜は、ぼってりとした濃い緋色の花を持つ。私は庭師に江戸彼岸が欲しいとお願いしたのだが、何を聞き間違えたのか、緋寒桜になってしまった。江戸彼岸は、山桜系の淡い小ぶりの花を持ち、有名な薄墨の桜もこれである。寿命が永く巨木になる。そんな桜が一本我が家にある事も悪くないと思っていたのだが、なぜか派手な桜になってしまった。始めの内は、庭師のミスにいささか立腹していたのだが、私自身では決して選択しないであろう緋寒桜を今は愛でている。この桜の下に熊谷、その下に熊谷桜、咲きそろうと緋からピンク、そして淡い白と美しいグラデェーションが見られる事も嬉しい。
裏庭に植えてある桜桃桜は、樹種の名前を知らない。さくらんぼの木と書いてあった苗を植木市で買い求めた。すでに数年が立ち、小さな苗木も随分と大きくなり、最近はさくらんぼも良く生る様になった。が、私達が食する前に、鳥たちが漁ってしまう。勿論これも良しと思っている。知らぬ間に咲き出し、今満開である。この桜も中々美しい。
我が屋上ビオトープには、熊谷桜が2本植えられている。今日の写真も屋上の桜を撮った。熊谷桜は山桜と違って大きくならない。狭い庭には打って付けの桜だと言う。幻の桜と言われた熊谷桜が、横田氏をはじめ多くの方々御努力で、我が街に数多く植えられて来た。春先に接木の講習会を開催している様だが、中々増殖は難しいと言う。その内の3本を頂いているのだから、何とも在り難く贅沢な事である。 只々 感謝、感謝。
熊谷桜を見てみたいと言っていたパトリさん、そして皆様 お花見にお出掛け下さい。