我がビオトープにこの季節咲く、ピンクの小さな花の名前が悩ましい。私は、このビオトープをプロデュース頂いた樹木医の竹花伸行さんからウグイスカズラと教わったのだが、我が山野草の師である山本利一さんは、ウグイスカグラと呼んでいたし、過日埼玉新聞にスケッチとエッセイを連載している笠原正夫さんも「秩父町出はずれ来れば・・」の中で、ウグイスカグラと書いていた。同じ花を呼んでいるのには違いないのだが、何故こうなっているのか、風雨の強い今日、外にも出られず少し調べて見ようと思い立った。
広辞苑には、鶯神楽で集録されている。古名ウグイスカグレの転訛という。スイカズラ科の落葉低木、高さ約2メートル。山野に自生。枝が多く、葉は長さ5センチメートルの楕円形で、春、葉と共に開く花は淡紅色、やや曲がった漏斗状で先端5裂。初夏にグミに似た液果が赤熟し、甘い。と書かれている。正に我がウグイスカズラそのものである。蔓状の植物ではないのでカズラは間違いであるかもしれないと思いながらも、スイカズラ科だからカズラの呼称も可笑しくない。こんな時、インターネットの検索はありがたいもので、嬉しい記述が見つかった。この植物の命名の由来が書かれていた。
(1)初夏にグミと似た実をつけるが、ウグイスがこれを喜んで食べる様子が神楽を舞うようだから。
(2)ウグイスが隠れやすい薮の中に自生、ウグイス隠(かく)れが変化したから。
(3)実を求めて、飛んで来たウグイスを、もち竿や網でとりやすい狩座(から)(猟場)になるから。
(4)薮の中で小枝が茂り蔓(かずら)のように見えるから。
と、諸説あるようで、一概に正誤の判定は出来ない様だ。嬉しくもあり悩ましくもある。
私は、これを踏まえて今後も「ウグイスカズラ」と呼ぼうと思う。勿論、私は何故こう呼ぶか、長い薀蓄を語りながら・・・。 っふふ! (今日も今野さんの専売特許をお借りして)