昔は「梅雨入り宣言」などと明確な日時を決定して報道していたが、最近は曖昧である。振り返って、「あの頃が入梅だった・・・」 という言い方も面白い。私は、この季節が好きである。雨空の陰鬱さよりも、慈雨による植物の旺盛な活力を感じる。それも、万緑の静かな活力である。これが良い。
この季節、私は何度か草色に曇る日を経験している。湿度の高い空気に草木の緑が草色に、それも明るく滲むのである。今年は、こんな日に出会えるだろうか。
6月上旬の土曜日、我が社の協力会「時和会」の総会が伊香保温泉で行なわれる。今日がその日でこれから出かけるのだが、私にとっては極めて重要な日である。今の我が思いを、協力業者の皆様に直接語る機会を頂く。厳しい建設業界の現状を踏まえ、この時代をどう捕らえどう乗り切るかを、今の私の情熱で精一杯に語らなければ成らない。建設業者の本質的な責任が自覚される事無く、当然に発注者の責任も自覚する事無く、単に競争原理のみに着目されての発注と受注の現状をどう超絶するかを考えなくては成らない。今こそ、確かな矜持を持つ集団の力を確認したいと思う。良い一日に成る事を念じている。